浜名湖には幻といわれるカニがいます。
地元では、ドーマンガニ(ドウマンガニ)と呼んでいる蟹で、むか~~しは沢山獲れたそうなのですが、最近はすっかり見かけなくなり幻となりつつあります。

このドーマンガニの正式な名称は、ノコギリガザミといい、ワタリガニ科の蟹です。
浜名湖では、トゲノコギリガザミが多いのですが、アミメノコギリガザミ、アカテノコギリガザミも獲れます。
オーストラリア、東南アジアなどの海外で、マングローブクラブ、マッドクラブと呼ばれ、中華料理などの高級食材として用いられているのも同じノコギリガザミ属のカニです。
ノコギリガザミの寿命は2年程度ですが、大きなものは甲幅20cm以上,体重1kg以上に成長するワタリガニ科で最も大きい部類のカニとなります。
日本では、利根川以南の内湾の河口近くに生息していますが、漁獲の対象としているのは高知県浦戸湾、静岡県浜名湖,沖縄県南西諸島の3ヶ所です。(沖縄が一番漁獲量が多い見たいです、浜名湖は4.5~5.5トン/年ほどです。)
比較的温暖な淡水と海水が混ざる汽水域を好むようで、浜名湖では支湾である庄内湾が主な漁場となっています。
産卵成長するなど生活環総てを送る事ができる最北は浜名湖ではないかといわれており、砂泥の底に深さ1メートル程の巣穴を作り生活しています。
浜名湖では、角建網と呼ばれる小型定置網やタキヤ漁で4月から獲れますが、旬の時期は、 9~11月となります。 (1月~3月は禁漁期間)
平成元年から種苗放流事業(稚ガニの放流30万尾/毎年)を実施しています。(漁獲量はやや増えたようですが・・・)
このノコギリガザミの特徴は甲羅に同じような大きさのトゲがありノコギリに似ているところが名前の由来になっています。

ハサミの力はもの凄く強いです。挟まれると洒落になりません・・・竹などもバキッとなります。

どっちの料理ショーの食材にも取り上げられたことがあります。
その時は、カニ爪のフライで肉団子に負けたり、かにチャーハンでホタテの五目焼きそばに負けたりと連敗中のもよう・・・

調理方法は塩ゆで、塩ゆでにレモン汁、濃厚な味を活かすために蒸すのが一般的です。
味はかなり濃厚な感じで、普通のワタリガニとは比較になりません。
独特な磯の香りと蟹の甘い香りがします。
ただ泥っぽい所を好む蟹なので泥っぽい味がすると感じて嫌がる人も居そうです。
カニみそや卵もたっぷり入っていましたけど、味わって欲しいのは大きいハサミの肉。
プリプリしていて美味いです。
食べ始めたら写真撮るの忘れちゃいました・・・
地元でもスーパーなどでは姿を見ることすら出来ず、漁協と繋がりの強い店に希にポツポツと入荷するのみというレア物なのですが、価格は3000~5000円程(500円/100グラム計算)
安くはないのですが、店頭にならぶとほとんどサクッと売れてしまいます。
ちなみに一番確実にドーマンガニが居るのは、浜名湖体験学習施設ウォット、美味しそうなドーマンガニを「眺める」事が出来ます。地元の人がここに行くとコレは美味いとか、コレはイマイチという話題になるのが笑えますが・・・

とにかく獲れるかどうか分からないカニなので、浜松でドーマンガニを食べたい!!と思っても、なかなか難しいみたいです。
もし見つけることが出来たら運が良いのかも・・・
ほとんどの場合予約が必要ですが、ドーマンガニを扱っている料理店もあることはあるようです。
マングローブクラブなら楽天市場で売っていました。
ドーマンガニと比較すると味は落ちるようですが、同じノコギリガザミ属のカニになります。

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