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2004/12/04

浜名湖のアサリも好き

シラスも好きなんですが、アサリも大好きって事で浜名湖のあさりの話題です。

5月の連休や、夏休みなど、家族連れの潮干狩りで浜名湖の弁天島周辺は大変賑わいます。
子供と一緒に浅瀬で熊手を使って砂浜を掘ってあさりを捕まえるのは楽しいし、子供以上に本気になって潮干狩りに没頭する方を見かけるのも珍しい事じゃありません。

では、スーパーなどで売られているアサリがどのように捕られているかというと、潮干狩りとは全然違う漁のスタイルがあります。
113-1307_IMG.jpg
カクワという、長さ3メートル近くの柄に鉄製の歯が付いている道具を使います。(手前の船に2個ならんで置いてある銀色の道具)
使い方は歯の部分を砂の中に畑を耕すような感じで食い込ませ、海底の砂と一緒に貝を掘り起こします。
カクワの歯の間隔はあさりの資源保護の為に決められており、歯の間隔より小さな貝は隙間からカクワの外に出るため捕れないようなっています。
それと船の手前に積んである網がついた浮き輪を捕った貝を入れるのに使います。
カクワの柄が長いこと、浮き輪を使うことから想像出来るように、ある程度の水深(2メートル程)がある場所で漁を行います。
当然足が届かないので、長い鉄下駄を履き、胸まであるゴム長を履いて作業します。
イメージ的には、竹馬をしながら畑を耕すような感じでしょうか・・・かなりの重労働です。
夏は焼け付くように暑く、冬は凍り付くように寒いです。
カクワは鉄で出来ていて重い上に柄が長いので持つのも大変です。海底に突き刺して砂ごと引き上げるので更に重くなります。鉄下駄も重たいので一歩間違えて転ぶと溺れる可能性もあり危険です。(バーベルを足に付けているようなものですから・・・)

そんな大変な浜名湖のあさり漁ですが、漁獲量がかなり減っています。
漁師さんの数も半分近くになっているのですが、最盛期の1/4程の漁獲量まで落ち込んでいます。
理由として良く言われるのは
浜名湖の南側(新幹線より海側)で塩分の濃度が上がりあさりの生育に適さなくなった。
今切口を固定したため、潮の流れが速くなって幼貝が定着し難くなった。
水質が悪くなった。
あさりの天敵となるツメタガイが増えた。
などがあげられますが、どれも決め手にかけるようです。
静岡県水産試験場浜名湖分場では、アサリ漁業者・潮干狩りの皆さんへ浜名湖のアサリが危ない!ツメタガイ(ウンナイ)を駆除しよう!(静岡県水産試験場浜名湖分場へリンク)という、ホームページを作成し、ツメタガイの卵を見つけたら陸に上げるように指導しています。

浜名湖では近年、アサリを食害するツメタガイの被害が目立っています。水産試験場浜名湖分場では、アサリ漁業者をはじめ、漁業関係者、潮干狩り客などに対し、誰でもできるツメタガイの駆除および卵塊の駆除を呼びかけています。特に卵(卵塊)の砂茶碗の駆除は効果的で、卵塊は誰でも簡単に発見、駆除できます。また、ツメタガイは食用にもなりますので、皆様のご協力をお願いします。!(静岡県水産試験場浜名湖分場)

サキグロタマツメタガイの様な外来移入種と思われる貝は、あさりの稚貝を輸入したり、別の産地から購入した際に、一緒に混ざって入ってきたと思われます。
ツメタガイの食べ方としては、煮つけにする事が多いとおもいます。
洗った貝を鍋に入れ、砂糖、塩、日本酒、みりん、お好みでしょうゆ、生姜を加えて20分程煮込みます。

特に浜名湖の南側で捕れるアサリが減っているようで、沿岸沿いの北部の方で漁をする方が増えています。
ちなみに弁天島駅南側の船で渡ってやる潮干狩りで貝が捕れるのは、潮干狩り用にあさりをまいているからです。

あさりが高値の時などは、密漁される事もめずらしく有りません。
禁漁日に漁をしたり、カクワを改造して間隔を狭くしたりもありますが、酷いのになると、真夜中に懐中電灯と酸素ボンベを持ち込んで、潜ってあさりを密漁していく事もあるそうです。
舞阪港で売れない貝(足がつく品)は、他県で売買される事が多いそうです。
もっと酷い話しになると、養殖場から浜名湖へ放流する為に出荷した小さな貝(当然捕ってはいけない大きさ)を放流してきましたと言って浜名湖に丸ごと網に入れたまま杭につるして置いてきて、夜中に回収して激安スーパーに味噌汁用に売った人が居るとか・・・(資源保護も何も有ったもんじゃないですね。あさりが増えるわけない気がします。)

ちなみに毎日見ているプロに言わせると浜名湖のあさりは、厚みの付き方や両端のとんがり具合などに特長があるらしい。(自分はまだそこまで判らないので詳しい解説が出来ないのですが・・・・)

お勧めあさり料理
やっぱり1番はあさりの酒蒸しでしょう。蒸しすぎて硬くならないように注意です。
時期的には、春(3~4月)と、秋(9月~10月)が身がふっくらしていて美味しいと思います。
P1000021.JPGP1000022.JPG
ちなみに家ではこれで2人前です。食べすぎか・・・・・
基本は日本酒での酒蒸しだと思うのですが、白ワインで蒸し焼きにするのも美味しいです。(唐辛子の粉末や輪切りにしたものを入れるのも好き。)パスタと和えてボンゴレも良いですね。
他に、バターとニンニクで炒めて、しょうゆを少々入れて風味をつけたバター炒めもお気に入りです。
最後は、お味噌でアサリのみそ汁が最高です。

食べきれない分は冷蔵庫で保存して置くより、2~3%の塩水(水1リットルに食塩20~30グラム)でしっかり砂抜きし、あさりの殻同士をすり合わせて汚れを取り、水気を切って袋に平らに並べて凍らせておくと2週間位は美味しく食べられます。調理する時は解凍せず、凍ったまま調理してください。

あさりは、環境によって色や形が変わりますので、見比べるとどんなところで捕れた貝か見当をつくことができます。
たとえば、きれいな所で捕れた貝は厚みが薄く、色も薄茶色の模様になりますし、泥っぽい所で捕れた貝は厚く黒っぽい模様になります。また、貝には年輪のように模様が付いているのですが、これが途中から大きく色が違っている場合、その貝が生息していた場所の環境が大きく変わったことを示します。よその産地から稚貝を購入し放流した場合などに見られるようです。(ある程度時間が経つと見分けにくくなるようですが・・・)

浜名湖のアサリに興味を持たれた方はこちらの記事もどうぞ!!
浜名湖で潮干狩り(浜名湖での潮干狩りスポットの紹介や、潮干狩りグッツの紹介をしています。)

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コメント

最近白須賀の潮見坂から太平洋に抜けていった所で貝が異常によく採れます。まさに、拾えると言っても過言ではない!あさりよりも平べったくて大きい貝です。

こともとさん こんにちわ
確かになにやら獲れているようですね。
白須賀だけじゃなく、中田島砂丘の方まで獲れる箇所があるようです。
なんて名前の貝なのか知らないのですが・・・

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