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カテゴリー「アブラガニとタラバガニ」の4件の記事

February 15, 2005

タラバと同じ突起数のアブラガニが居た

<カニ>タラバとアブラ見分け 突起数違い決め手にならず

 判別が難しいタラバガニとアブラガニを見分ける目印とされていた甲羅中央部の突起数の違いが決め手にならないことが独立行政法人北海道区水産研究所(釧路市)の研究で分かった。タラバガニと同じ六つの突起を持つアブラガニが確認されたため。消費者が見誤らないためには脚のつめの長さなどにも注意を払う必要があるという。  値段の安いアブラガニを高価なタラバガニと表示して販売していた札幌のスーパーなどが昨年6月、公正取引委員会に景品表示法違反で排除命令を受け、両者の見分け方が関心を呼んだ。  甲羅中央部の突起はタラバガニが六つ、アブラガニは四つとされた。しかし、同研究所の柳本卓研究員(37)が昨年5月、オホーツク海で資源調査のため捕獲したアブラガニ約300匹の中に突起が五つか六つあるものが15匹見つかった。DNAを調べると、タラバガニとの交雑種ではなく、純粋のアブラガニと分かった。  柳本研究員によると、甲羅全体ではタラバガニの方が突起の数が多い。脚の裏側が白っぽかったり、脚の先端のつめが、最も長い節の半分以上あるものはアブラガニだという。  缶詰などに加工され、見た目で見分けられない場合でもDNA分析で判別できる。柳本研究員は「資源調査を目的にした研究だが、偽装の防止にもつながれば」と話している。【杉山靖雄】 (毎日新聞)

タラバガニとアブラガニの一番の判りやすい判別方法と思われていた甲羅中央部の突起数の違いが当てにならないという研究結果が出てきました。
アブラガニの脚の裏側が白っぽいというのは知っていましたが、脚の先端のツメが最も長い節の半分以上あるってのは初めて聞きました。

まとめるとアブラガニは
甲羅中央の突起が4つ例外もある(タラバは6つ)
脚の先端のツメが最も長い節の半分以上
活蟹だと脚がブルーっぽくオレンジ色の筋状の模様(タラバは茶紫色で一部赤色)
脚の裏側に白色が多い(タラバは裏にも色が付いている)
って所をチェックするしかない模様・・・
難しいなぁ。

アブラガニの値段を比較しながらショッピング
タラバガニの値段を比較しながらショッピング


過去の記事
また発覚、タラバガニはアブラガニだった!
アブラガニを正々堂々と売り込む

September 13, 2004

北海道物産展で業者の所在確認

「北海道ブランド」、不正表示事件から信頼回復へ躍起

 食欲の秋を迎え、ウニ、カニ、イクラといった海の幸や乳製品などが並ぶことから人気が高い「北海道物産展」。昨年、一部で不正表示の商品が発覚したこともあって、都内の百貨店などでは、消費者への信頼回復に懸命となっている。業者の選定方法を見直し、商品のチェックを徹底するなど、不正の排除に神経をとがらせている。
 北海道物産展は昨年度、道主催だけでも全国35会場に761万人が訪れ、売上高は約52億4500万円。その一方で、不正表示や紛らわしい表示の発覚が相次いだ。
 道貿易物産振興会によると、昨年11月に名古屋、今年6月には広島市内の百貨店で、アブラガニを「タラバガニ」と表示して販売していたことが発覚。昨秋には、道産材をインドで加工した木彫りフクロウを、都内など複数の物産展に出品した業者もいた。
 多くの百貨店が業者選定の際に所在地確認を行わないため、道内に店舗がないにもかかわらず道内業者と偽って事前説明会に参加するケースもあった。
 昨年、道内業者と偽った2社が出店していたことが判明した高島屋は今年、道内での出店を社員が確認できた業者に限って契約を結んだ。また、東武百貨店池袋店は、物産展の店舗に、道内の店の写真や場所を示す地図を掲示する。銀座松屋では、すべての商品を、担当者が現地に出向いて決めたという。
 道も7月、道主催の物産展への出品基準を作成、加工する場所を原則道内に限定した。
(読売新聞)

百貨店、スーパーなどの北海道物産展で、北海道とは関係のない業者(催事屋)が出店したり、北海道産ではないものを売ったり、アブラガニをタラバガニとして販売したりといった事が問題になりましたが、ようやくお店も出店業者のチェックを始めたようです。

北海道物産展の裏側については、また発覚、タラバガニはアブラガニだった!という記事と、その記事のリンク先、トラックバック先をご覧になると、様子がだいたい分かるのではないかと思いますので、興味を持たれた方は見てみてください。

こうやってチェックをしても、それをすり抜ける方法を編み出す業者も出てくるだろうけど、ちゃんとしていこうという姿勢は評価できますね。

July 14, 2004

アブラガニを正々堂々と売り込む

姿も味もタラバそっくり、食べてみるカニ?アブラガニ

見た目も味も全国ブランドのタラバガニそっくりで安価なアブラガニが、この夏、北海道観光で注目を浴びそうだ。  アブラをタラバと表示販売したとして、公正取引委員会が、大手百貨店など、3店に景品表示法違反(優良誤認)の排除命令を先月出し、イメージダウンしたアブラの信頼回復が急がれるからだ。  アブラの主産地網走市では、18日から10月末まで「網走感動朝市」が開かれる。  「観光客は、とにかくカニを腹いっぱい食べたいもの。安いアブラがいいよ」と中心メンバー増田博さんは力を入れる。  網走の昨年のアブラ漁獲は約260トン、タラバは約11トン。摘発はアブラ売り出しの矢先だった。公取委によると、大手百貨店の広島店で4月末、アブラなのに「ゆでたらばカニ」などと表示して売られていた。札幌市の2業者も、不正表示し販売していた。  背景には、アブラが元々、タラバより2―3割安いことなどがある。  カニの本場・北海道の汚名でもあり、「お客さんとの対面売りで、きちんと説明する」と、増田さんは朝市にかける。(読売新聞)

こんな風に正々堂々と適切な価格で売ってくれるのは消費者にとっても良いことですね。
味は多少落ちるという評価のアブラガニですが、安くお腹いっぱいカニを食べられるというのはうれしいことです。
これをきっかけに、アブラガニが適切に売られるようになるといいですね。

アブラガニの値段を比較しながらショッピング
タラバガニの値段を比較しながらショッピング

July 02, 2004

また発覚、タラバガニはアブラガニだった!

タラバガニはアブラガニ!?そごうなどに排除命令

「アブラガニ」を「タラバガニ」と称して販売していたとして、公正取引委員会は30日、景品表示法違反で大手百貨店「そごう」(横浜市)など3社に排除命令を出した。

 公取委などによると、そごうは今年4月28日、広島店の北海道物産展で、アブラガニを「オホーツク海産浜ゆでたらばカニ(冷凍)」として、1匹1001円で販売。200匹用意し、約40分で完売したが、客から「アブラガニではないか」との指摘があった。そごう本社は「アブラガニとは知らずに販売した」と話している。

 このほか、いずれも札幌市内に本社があるスーパー「カウボーイ」、土産品販売「清野クラフト」でも、同様にアブラガニをタラバガニと表示し、1匹1780―2800円で販売していた。(読売新聞)

株式会社そごうほか2社に対する排除命令等について(公正取引委員会)PDF


足だけの状態だと見分けるのが困難なアブラガニとタラバガニですが、1匹まるごと売られていたらタラバガニは甲羅中央部の突起が6つ、アブラガニは4つとはっきりと見分けがつきます。
アブラガニとしらず販売したなどといっていますが、プロだったら見分けられてあたりまえだと思います。
だいたい売値が1001円って時点で怪しさ爆発です。百貨店はお客をつる目玉になりますが、業者にとっては儲けもなかったでしょうから、意図的に安いアブラガニを卸したのではないかと疑ってしまいます。

こういった安いタラバガニを買ったら、アブラガニだったというパターンの他に、
高いからタラバガニだと思って買ったら、アブラガニだったんよーというパターンもあるので要注意です。
北海道でタラバガニって確認したものをお店から自宅に送ってもらったらアブラガニに化けていたって話しもたまに聞きます。(ちゃんと箱に詰めたのを確認して受け取って、自分で宅急便などで送るのが確実だって教わりました。)

mbsさんのサイトで、憤懣!偽タラバガニを追えという、アブラガニがどこからタラバガニに化けるのかという追跡レポートが面白いので参考にしてください。
そのなかの

「カニを扱っている人でタラバとアブラを同じ値段で買う馬鹿はいない。アブラガニの表記だったら買う人が別種と分かるので売りにくい。仮にタラバと同じ値段で売れれば利幅も多い。タラバとして売りたいという店の都合がある」

って言葉が全てを現わしているように思えました。

7月11日追加
北海道物産展の大うそについてのトラックバックを頂きました。
百貨店などで行われている北海道物産展に、地元に実体のないお店が多く出展しているという話です。
詳しい内容については、下記のmbsさんへのリンク先を参照してください。
北海道物産展の大うそ~前編~
北海道物産展の大うそ~後編~
業者や販売店にとっては、本当に北海道で採れたものを北海道で加工したものだけにしてしまうと、種類も限られるし価格も高くなり、商売としてうま味が無くなってしまうので上手くごまかしてやっているという印象を持ちました。
何も知らない消費者を騙している行為は許し難いですね。

7月27日追加
タラバガニとアブラガニ見分けかた講座
カネセン澤崎水産さんのホームページで、様々な状態での見分けかたを解説していました。
タラバガニとアブラガニを並べて解説しているのですが、甲羅のない半身状態での見分け方もあります。
また、真面目にやっている業者さんが困っている様子がよくわかります。
(ここで実際に購入した事はありませんので、この会社の対応が良いとか、品質が良いとかは判りません。)

アブラガニの値段を比較しながらショッピング
タラバガニの値段を比較しながらショッピング