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カテゴリー「食中毒関連」の11件の記事

May 10, 2011

厚生労働省が「生食用」表示を要請

厚生労働省が生食用牛肉を提供する飲食店に、現行の衛生基準に沿って処理した生肉であることを示す「生食用」表示を行うよう通達を行いました。

また、食肉卸と飲食店などの間で、取引の際にどちらが生食肉として処理をしたかどうかを文書で確認するよう求めました。

自分の住んでいるところでも、食肉を扱っているメーカー、飲食店などに、保健所から生肉についての調査票が来ており、立ち入り調査なども行われるようです。
あいまいな基準を放置していたと厚生労働省も批判されているため、保健所の職員さん達もバタバタ大変そうですね。

いっぽう焼肉屋の事件の方は、卸業者vs焼き肉屋で責任の擦り付け合いを行っています。
両方とも同じくらい悪いと思うのですが・・・

卸業者
いい分:生食で提供するとは知らなかった 加熱用として処理している
判明事項:乳廃牛を使用 真空パックしユッケ用にどう?と営業していた メールと口頭だけで書類は残さない 同一住所でユッケ用の肉をネット通販で販売 実際の処理は加熱用と同じ器具を使用

焼肉店
いい分:ユッケ用として卸業者に薦められた 生食用の処理を卸業者がしていると思ってた
判明事項:和牛ゆっけ280円が安い理由は和牛ではなく、乳廃牛(一般的にはホルスタイン)を使用していたからだった 業者が処理している&もったいないからトリミングはしなかった ゆっけは冷蔵で2日間保存していたものも提供していた

May 06, 2011

厚生労働省が生食用肉に新基準&罰則を設ける方針

焼肉酒家えびすの集団食中毒事件発生を受けて、厚生労働省が生食用肉に新基準&罰則を設ける方針を示しました。

現行の生食用の肉に関する衛生基準には法的な強制力が有りませんので、生食で肉を提供していても実際に食中毒が起きないと営業停止などの処分が出来ないという問題がありました。(保健所の指導も生食での提供はひかえるように・・・としか言えませんでした。)
今後、食品衛生法上の基準を新たに設け、基準を満たさない生食肉を提供した場合は、商品の回収や廃棄、営業停止などの罰則を設ける方針だそうです。

今まで見てみぬふりをしていたのに、何を今更って気もしますが・・・

業者にどのような指導を行っていたかについては、東京都福祉保健局の資料が判りやすいです。
正しく知ろう!生肉の取扱い(PDF)

O157、O111などの腸管出血性大腸菌は、増殖時にベロ毒素を産生する、少量の菌で発症するなどの特徴があります。
焼肉屋が肉の表面をアルコール消毒した肉を使っていても、アルコールの噴霧って意外と効果が弱いので菌は死滅しなかったと思われます。O157対策(0111も同じ)では、加熱処理するか、次亜塩素酸ナトリウム溶液で処理するのが一般的
また、肉の表面を削っていても、削るのに使用するナイフの刃から肉が汚染されたんじゃないかと思いました。
今回問題になったのは、ユッケなどの生肉をそのまま食べる料理ですが、ハンバーグなどの挽肉を使った食品、テンダライズ処理(針状の刃を刺し通し、原形を保ったまま硬い筋や繊維を短く切断する処理)、タンブリング処理(調味液を機械的に浸透する処理)、結着(他の食肉の断片を結着させ成型する処理)を行った食肉(サイコロステーキ)なども、加熱不足の場合、生肉を食べることと同じようなリスクがありますので、中心部までしっかり加熱(75℃で1分間以上)するべきですね。

腸管出血性大腸菌Q&A(厚生労働省)

  

May 01, 2011

生肉を食べる事の危険性を知る

富山県砺波市の焼肉屋「焼肉酒家えびす砺波店」でユッケを食べた方が集団食中毒を起こした事件がありました。
腸管出血性大腸菌O(オー)111が原因だったのですが、入院していた男児が亡くなるという最悪の結果になってしまいました。
さらに同チェーンの福井市内の店舗で食事した男児もO111に感染して亡くなったとの報道もあります。
警察も業務上過失致死傷などの疑いで捜査を行っています。


馬刺しやユッケなどお肉を生で食べる料理がありますが、リスクが高いと言う事をしっかりと知っておきたいと思います。

1.動物の腸管内にはO157などの腸管出血性大腸菌、サルモネラ、カンピロバクターなどの食中毒菌が存在することが多く、食肉処理する際に腸管の食中毒菌によって食肉が汚染される可能性がある。牛レバーのカンピロバクターによる汚染の可能性は特に高い

これは腸管にいた食中毒菌によって食肉が汚染されるという事ですので、お肉の鮮度は関係ありません。どんなに色が綺麗で、変な匂いもなく、新鮮なお肉であっても、処理のときにお肉が汚染されたらダメです。通常表面についた細菌は加熱調理で死滅しますが、未加熱で食べると食中毒となることがあります。

2.生食用食肉「牛及び馬の肝臓(レバー)及び肉」のうち、厚生労働省が加工・保存・表示について定めた衛生基準を満たしている食肉処理場やと畜場で処理されたものを選ぶ。

生食用食肉の基準というものが存在するそうなのですが、地元の保健所のお姉さんに聞いた話によると、実際に衛生基準を満たして許可を取れた施設は無いという話です。
基準はこうで、表示はこうしろなどといった厚生労働省の定めた「生食用食肉の衛生基準」はありますが、危ないから加熱して食べろといっても生食を提供する店がなくならないので、実現困難な基準だけ作りました・・・という感じです。
実際に今回焼肉店に肉を卸していた食肉販売業者では生食用肉は取り扱っておらず、焼肉店経営会社も生食用ではないことを認識していました。

5月2日追加
許可を取れた施設は無いという話が気になったので確認しました。
生食用食肉の衛生基準に適合した食肉処理場は13箇所あるそうですが、いずれも馬肉、馬レバーの取り扱いしかなく、「牛肉」の生食用肉の出荷実績は2年近く無いそうです。
普通のお店でユッケなどの生肉料理を提供することはお控えください。と言っていたので、牛肉では無いよという話だったようです。こんな罰則も何も無い基準なんて・・・
でも、焼き肉チェーン店経営フーズ・フォーラスの勘坂康弘社長が、「生肉を規制しなければ、同じような惨事が起こる可能性はある。」などと記者会見で語ったようですが、保健所から、生肉のお客様への提供は控えるようにとの指導があったと思うのですが・・・罰則が無いからと加熱用の肉を生食用で提供したのはメニューにのせれば間違いなく売れるからでしょうね・・・
実際に基準に合致した牛生肉を提供出来る施設が無いのですから、現状のまま規制を厳しくして罰則を設けると、店頭からユッケが消えますね・・・鶏刺しもかな?

3.食鳥肉は、サルモネラやカンピロバクターなどの食中毒菌に汚染されている確率が非常に高い

ニワトリなどの鶏肉を生で食べるのは、牛、馬より食中毒に当たる可能性がUPします。

4.E型肝炎ウイルス、病原微生物や寄生虫などに汚染されている確率もある

野生動物を生で食べると特に汚染率が高いですが、牛、豚も寄生虫がいますので要注意です。また外国産の馬刺しから食中毒のような症状を起こす寄生虫ザルコシスティス・フェアリーが検出されたという話もあります。

June 28, 2005

フグ肝特区は幻に・・・

「フグ肝特区」は困難 食品安全委調査会が評価案

 猛毒で食用が禁じられているフグ肝を特別な養殖法で無毒化して地域限定で解禁する「フグ肝特区」の認定をめぐり、食品安全委員会専門調査会は27日、「現時点では安全性の確保は困難」との評価案をまとめた。今後、一般からの意見聴取を経て答申にまとめられるが、食通が求める「禁断の味」は幻となりそうだ。  フグ肝特区は、フグの毒化は食物連鎖によるとして、連鎖を断つ養殖をすれば無毒化できるという長崎大などの研究成果をもとに、佐賀県と同県嬉野町が昨年6月に提案。厚生労働省が今年1月、同委に安全性の評価を求めていた。  しかし、同委調査会では「フグの毒化の機構は十分には解明されていない」と評価。食物連鎖を断った養殖で約5000匹を無毒化できたという長崎大などのデータも「現時点では十分ではない」とした。 (朝日新聞)

過去の記事
無毒化ふぐの肝は安全か

まぁこの結果はやっぱりなぁって感じました。
面白いアイデアではあると思うので、地道に研究を続けて欲しいと思います。

June 16, 2005

中国産カンパチから寄生虫

中国産カンパチから寄生虫 厚労省が安全処理を指導

 厚生労働省は15日、昨年秋以降に中国から輸入したカンパチとイサキの幼魚から寄生虫アニサキスが検出されたとして、食品衛生法に基づき都道府県を通じて、これらの魚を養殖する業者に冷凍処理などで寄生虫を死滅させて出荷するよう指導した。寄生した魚介類を生で食べると急性胃腸炎を起こすことがある。  厚労省によると、国内で養殖カンパチとイサキからアニサキスが検出されたのは初めて。中国で養殖中に餌として与えられたイワシに寄生していたのが原因とみられる。いずれもまだ国内では出荷されていないという。 (共同通信)

アニサキスって何だろう?

本来はイルカなどの腸に寄生する回虫です。
長さ20~37ミリ、直径0.5~1.4ミリ
魚を生で食べることで人の体内に入り、胃の粘膜に噛みつきます。
60℃以上の加熱か、-18℃以下の冷凍で死滅すると言われています。

March 11, 2005

輸入キャッサバに検査命令

輸入食品に対する検査命令の実施について(キャッサバ)

以下の輸入食品については、現在詳細を確認しているところですが、念のため、本日から食品衛生法第26条第3項の検査命令を実施することとしましたので、お知らせします。

対象食品等 検査の項目 経緯
キャッサバ及びその加工品(でんぷんを除く。) シアン化合物*  フィリピンにおいてキャッサバに起因する健康被害が発生しているとの情報を入手したことから、検査命令を実施するものである。
 *  シアン化合物(青酸配糖体)は、シアン(青酸)を含む物質で、健康に影響を及ぼすおそれがある。


<参考>
  冷凍キャッサバの輸入実績
(平成16年1月1日~平成17年3月9日:速報値)




















国名輸入届出数(件)重量(kg)違反件数*(件)
ガーナ 5,220
タイ 1,580
フランス 733
フィリピン 408
合計 7,941

*シアン化合物に係る違反に限る
(厚生労働省)


輸入キャッサバに検査命令=フィリピンで多数の死者-厚労省

 フィリピン中部ボホール州でイモの一種、キャッサバを食べた子供が多数死亡した問題で、厚生労働省は10日、冷凍キャッサバを輸入する業者に対し、食品衛生法に基づく検査命令を出した。これまでは自主的な検査が義務付けられていた。  現地の報道によると、同州マビニの小学校で、キャッサバを使った菓子を露天商から買って食べた小学生少なくとも27人が死亡した。  キャッサバは有毒なシアン化合物を含んでおり、水にさらすなどの処理が必要。同省は「正確な情報は入手していないが、処理を誤ったのではないか」としている。  冷凍キャッサバは昨年1月から今月9日までに、4カ国から計8件、約8トン輸入。うちフィリピンからの1件でシアン化合物が見つかり、流通を止められている。 


早速キャッサバに検査命令が出されました。
でん粉は対象外となっています。
キャッサバイモをでん粉に加工する工程で毒が完全に除去される為だとは思うのですが、どういった方法で加工すれば完全に青酸配糖体が除去されると言えるのかというデータが見つからない・・・
判ったら紹介したいと思っています。

March 10, 2005

キャッサバイモの菓子で食中毒

イモ菓子食べ児童27人死亡 比南部、入院も百人

 【マニラ9日共同】フィリピン南部のボホール島マビニで9日、油で揚げたキャッサバと呼ばれるイモの揚げ菓子を食べた小学生が学校で腹痛や吐き気を訴え、近くの病院に運ばれたが、27人が死亡したほか、AP通信によると、約100人が入院した。マビニの町当局者が明らかにした。  原因は不明だが、町当局者によると、地元警察は、故意に毒物などが投与された可能性は低いとの見方を示した。キャッサバは、適切な処理をせずに食べると有害な青酸を発生する物質を含んでいる。  児童らは小学校の1-6年生。午前中の休み時間に校外の露店で菓子を買って、食後30分ほどで症状を訴え始めた。露店の業者1人も重い症状を示したという。 (共同通信)

日本じゃなく、フィリピンのニュースですが、キャッサバイモは、でん粉、水あめの原材料としても広く使われているので紹介します。
デザートで良く使われるタピオカパール(でん粉を丸い粒状に加工されたもの)が有名かな。
日本では、じゃがいもの芽にあるソラニンが有名で、食べる時に芽取りをしますが、キャッサバイモにも毒(青酸配糖体)が含まれていますので、そのままでは食べることが出来ません。(甘味種といわれる物は生で食べることもあるらしいですが。)
キャッサバイモを発酵させるか、よく水に晒すと食べられるようになるそうです。

良く食べるタピオカパールは、根茎を良く洗い、皮を剥き、砕いて水に晒し、何度も水を替えたりしてから、乾燥させ、精製し、丸い粒状に加工するのが一般的のようです。

青酸配糖体とは、酵素などで分解されると青酸ガス(シアン化水素)を出す配棟体の事です。
アンズ、ウメ、イチョウの実に含まれている事が知られています。

それにしても児童の死者27人とは食中毒というにはあまりにも痛ましい事件です。

3月24日追加
yosi129さんより、今回の食中毒の原因は、殺虫剤(クマホス)だったとの情報を頂きました。ありがとうございます。

クマホス

経口摂取時、胃痙攣、嘔吐、下痢、縮瞳、筋痙直、唾液分泌過多、発汗、吐き気、めまい、息苦しさ、痙攣、意識喪失。症状は遅れて現われることがある。

タピオカスターチ 1kgタピオカスターチ 1kg
パールタピオカL 200gパールタピオカL 200g
アンデスフード キャッサバ芋(缶)Yuca en Salmueraアンデスフード キャッサバ芋(缶)Yuca en Salmuera

February 21, 2005

無毒化ふぐの肝は安全か

無毒化フグ肝、安全性めぐり賛否両論…佐賀県と国対立

 フグの肝を食べても大丈夫かどうかという内閣府食品安全委員会の審議が、長期戦の様相を呈している。  長崎大が開発した“無毒トラフグ”を観光資源にしようと、佐賀県と同県嬉野(うれしの)町が、肝の食用禁止規定から除外してもらう「特区」を国に申請、同委が安全性を見極めているが、同委では、「フグ毒には解明されていない部分もある」と慎重意見が支配的。  片や、県などは「安全性は証明されている。『フグは食いたし……』の言葉通り、需要は多いはず」と譲らない構えだ。  「海底付近の毒を含んだ細菌を食べたヒトデなどを、さらにフグが食べることにより、本来は無毒なフグが毒を持つようになる」との仮説に基づき、長崎大の研究グループは、海底から離した閉鎖いけすや陸上のいけすを使い、食物連鎖を断った状態で計約5000匹のトラフグを養殖。その結果、毒を持ったフグは1匹もいなかった。研究の成果は、英国の科学誌ネイチャーにも掲載された。  この無毒フグに目を付けたのが、温泉客の減少に悩む嬉野町。「日本3大美肌の湯とされる温泉と、フグ肝料理を組み合わせ、町おこしの起爆剤に」と、昨年6月、県とともに、食品衛生法のフグ肝食用禁止規定の適用外にしてもらう「ふぐ肝特区」を内閣府に申請した。  一方、フグ肝によるとみられる中毒事故は後を絶たないのも事実。厚生労働省によると、2000年以降も年間50人前後が、釣ったフグを自分で調理するなどして食中毒にかかり、02年には6人、03年には3人が死亡した。  内閣府から照会を受けた同省は当初、「無毒化の仕組みを証明できていない」と、門前払いだった。  これに対し、佐賀県などは「国は研究データに全く理解を示そうとしない」などと反論、“フグ肝論争”に発展し、最終的に食品安全委の専門家が判断することになった。  1月31日に開かれた同委の「かび毒・自然毒等専門調査会」では、長崎大水産学部の荒川修教授らが、無毒フグを生産する仕組みを解説。県側も無毒フグにICタグ(電子標識)を付けるなどして、流通過程で有毒フグが混入しないようにする案を示した。  しかし、委員からは「食物連鎖だけでフグに含まれる大量の毒を説明できるのか」など、県側の資料への疑問点が相次いだ。  佐賀県の担当者は「委員の疑問には、科学的データを提示してきちんと答えていく」と話しているが、食品安全委のお墨付きをもらう道のりは険しそうだ。  ◆フグ毒=正体はテトロドトキシン(TTX)と呼ばれる神経毒。呼吸中枢をマヒさせる作用がある。1グラムで約500人分の致死量といわれ、生物毒の中では最強の部類に入る。 (読売新聞)

食品安全委員会(第77回:平成17年1月13日)議事録[PDF](食品安全委員会)

食品安全委員会の議事録に詳しい検討内容が載っていました。
やはり、猛毒のテトロドトキシンに関する事なので、慎重な意見が多いですね。
実験段階で大丈夫でも、長年養殖している間に1匹でも有毒なふぐが出てしまったら、食べた人が亡くなる可能性が非常に高いので、簡単に安全ですとは言えないですよね。
また、マウスによる実験結果だけで、喫食の歴史や人による実験結果も無い物をいきなりお客に出すってのは急ぎすぎじゃないかとも思いました。
中毒になっても、食べた本人と調理した施設の責任にするって事で、10年位佐賀県の職員とかに食べさせ続ければ食品安全委員会も折れるかな?その前に調理施設が食品衛生法違反でやられるかも知れませんが・・・
一つ気になる事は、長崎大の研究グループと教授は、このふぐの肝食べてみたのでしょうか?(色々検索してみたのですが、食べたレポートは見つからなかったです。)
実験の結果はあくまでも実験の結果です。
本当に商売として養殖するのとは色々と条件が異なってくる事もあると思います。
マウス実験で大丈夫と言われても、そんなもの食べる気にもならない自分の感覚って変でしょうか?

February 02, 2005

賞味・消費期限設定の指針

賞味・消費期限設定で、具体的な検査項目の指針

 厚生労働省と農水省は、食品の賞味期限と消費期限を表示する際の具体的な検査項目を示した指針を定めた。  両省が3日に開く「食品の表示に関する共同会議」を経て、業界団体と都道府県に通知する。  賞味期限は、包装容器を開封せず定められた方法で保存した場合、十分に品質が保持される期限を示す年月日。消費期限は調理パンや食肉、生菓子など製造日を含め5日以内で傷んでしまう食品に表示する。  指針では、製造・加工業者が期限を定める際の検査項目として、腐敗の進み具合を示す「粘度」「濁度」や細菌汚染を示す「大腸菌数」などを例示。検査結果から得られた期限よりも短い期間を設定するよう求め、消費者から根拠を聞かれた場合、資料などの情報提供を要請している。  期限表示は、食品衛生法と日本農林規格(JAS)法で義務づけられているが、期限そのものは業界の自主判断に任せてきた。 (読売新聞)

一般的に期限設定は、品質が劣化しなかった日数(製造日を含む)に0.7を掛けた日数(小数点以下切り捨て)を賞味期限や消費期限にするそうですが、どのような検査をするかは、業界団体の自主基準になっている事が多いです。

January 12, 2005

毒の無い養殖トラフグ

「ふぐ肝特区」専門家判定へ=食品安全委にリスク評価依頼-厚労省

 特定の方法で養殖したトラフグの肝臓は無毒という研究結果を受け、佐賀県などが政府に提案していた構造改革特区「ふぐ肝特区」について、厚生労働省は11日、食品安全委員会にリスク評価を諮問した。厚労省は昨年7月、安全性が確立されていないとして提案を却下する考えを示したが、佐賀県側の要望を受け、改めて第三者の専門家に判断を委ねることを決めた。  フグの肝臓に含まれるフグ毒(テトロドトキシン)は毒性が強く、死亡事故が後を絶たないため、厚労省は1983年から有毒種、無毒種を問わず、食用にすることを禁じている。  しかし、長崎大水産学部の研究チームが、フグ毒は海中の細菌が生み出し、プランクトンやカニ、マキガイなどを経てトラフグの体内に蓄積するため、こうした餌を食べさせない方法で養殖することで、肝臓を無毒化できるという研究結果を発表。  これを受け、佐賀県と同県嬉野町は昨年6月、特定の方法で養殖、無毒化したトラフグの肝臓を食用として提供する構造改革特区を国に提案した。  (時事通信)

食品安全委員会への食品健康影響評価の依頼について(厚生労働省)


無毒化したフグでも調理するには、ふぐ調理師の免許がいるのかなとか色々気になります。
ただ、今でもフグ毒で死者とかも出ているのに、無毒化ふぐです、ふぐ調理師の免許も要りません!!とかやっちゃうと、毒のあるフグでも食べられるようになったかと勘違いして中毒になる人が増えそうな予感・・・
無毒化の原理は判るけど、肝臓を食用可とする例外は作らないような気がしますが、食品安全委員会はどのような判断をするのでしょうか?

より以前の記事一覧