July 2016
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

カテゴリー「アレルギー関連」の11件の記事

April 07, 2009

えび、かにのアレルギー表示

紹介したつもりが抜け落ちていたので、えび、かにのアレルギー表示のお話。

食品衛生法施行規則の一部を改正する省令が平成20年6月3日に公布され、「えび」又は「かに」を原材料とする加工食品等には、これらを原材料として含む旨の表示が必要となりました。(2年間の移行期間がありますので、えび、かにアレルギーの方は一括表示を鵜呑みにしないでください。)

えびについて変更が有った点としては、アレルギー表示の「えび」の範囲としていなかった、いせえび・うちわえび・ざりがに類が、「えび」の範囲に含まれることとなりました。

その他、意図せず混入(コンタミネーション)してしまう場合ですが、今まであった製造工程でのコンタミ以外に、
原材料の採取方法によるコンタミネーション、えび、かにを捕食していることによるコンタミネーションが考えられます。
これは、えびやかにの幼生が魚などのエサとなっているケース、漁法によって小えびが混ざるケース、あさりの中でかにが共生しているケース、海苔の中にえびやかにが住んでいたケースなどがあります。

海苔、いわし稚魚(しらし、ちりめん、小女子、たたみいわし等)、すり身(スケトウダラ、イトヨリダイ、ホキ、ホッケなど)、二枚貝(アサリ、ハマグリ)などで、えび、かにの甲殻類たん白質が検出されたとの調査結果(厚生労働省において実施した混入検査)が公開されています。

表示例
○原材料の採取方法によるコンタミネーション
・「本製品で使用しているしらすは、かに(特定原材料等の名称)が混ざる漁法で採取しています。」

○えび、かにを捕食していることによるコンタミネーション
・「本製品(かまぼこ)で使用しているイトヨリダイは、えび(特定原材料等の名称)を食べています。」

July 17, 2007

ベーコンに乳や卵が入っている理由

スーパーなどでベーコンの一括表示を眺めると、乳や卵が入っている商品が多いことに驚きます。

普通に家庭でベーコンを作る時は、豚バラ肉、塩、こしょう、香辛料位しか使わないのに、何で乳や卵が入っているだろうと疑問に思った方も居るんじゃ無いかと思います。

コレって実は、乳たん白や卵たん白を加えているからなのです。

乳たん白や卵たん白を加えることで、歩留りの向上、薄く奇麗にスライス出来るようになる、脂肪層と赤身肉層の結着性が良くなるなどの効果があります。、更に風味、色調への影響が少ないため、ベーコンの仕上りに優れた効果をもたらします。

加える方法は、インジェクションと言われる肉に注射する方法が多いようです。

怖いのが、これらの乳たん白、卵たん白がアレルギーの義務表示が必要だと知らずに作っているメーカーがあるって所です。
ある程度の規模の会社なら大丈夫だと思うのですが、小さなおじさん、おばさんがやっているような所だと、「これを使うと奇麗に出来るから使ってみてね。」と、十分な説明をせずにサンプルを置いていく営業さんが居るようで、こりゃ良い物を紹介して貰ったと使っていたら、保健所などからアレルギーの表示違反で指導された・・・と言うことがちょくちょくあるようです。

January 19, 2005

アレルギー物質表示の見直し

アレルギー物質を含む食品に関する表示について(厚生労働省)が昨年末に公表されました。

その中で、アレルギー物質を含む食品に関する表示の見直しの主なポイントが記載されています。

○推奨品目(特定原材料に準ずるもの)にバナナを加える→計20品目となる。
・義務品目(特定原材料)は5品目を維持
・ごまについてはさらなる調査を実施するとともに、えびについては詳細な研究を開始

○特定原材料などを使用していない旨の表示を新規に促進する。
例:「本品はたまご及び大豆を使用していません」

○特定原材料等の文字の大きさや色を変えることが可能になる。
例:「原材料名 さば、みそ(小麦・大豆を含む)、砂糖、調味料(アミノ酸等)

バナナの表示方法

通知で定められた品名:バナナ
表記方法や言葉が違うが、特定原材料に準ずるものと同一であるということが理解出来る表記:ばなな
特定原材料に準ずるものの名称又は代替表記を含んでいるため、これらを用いた食品であると理解できる表記例:バナナジュース

平成17年12月31日までに製造され、加工され、又は輸入されるものについては、今回の改正前の表示が可能ですが、可能なものについては改正後の通知に基づく表示を行うよう努めるようにとされています。

今回の見直し(改正)では、使用していない旨の表示の促進や、文字の大きさや色を変えることが可能など、パッと見てアレルギー表示が判りやすくなるんじゃないかと思いました。(まぁ、メーカーによるセンスの良し悪しで見やすさに差が出るような気もしますが・・・・)

November 17, 2004

アレルギー物質としてバナナを奨励表示

バナナもアレルギー表示へ 06年から奨励品目に

 加工食品に含まれるアレルギー物質について、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会は16日、表示を奨励する品目にバナナを追加することを了承した。厚労省は近く都道府県や業界団体に通知を出し、1年程度の周知期間を挟み2006年初めから実施する。
 現在、厚労省が表示を義務付けているのは卵、乳、小麦、そば、落花生の5品目。このほかイクラ、エビなど19品目の表示を奨励しているが、有識者会議が7月、食物アレルギーの被害調査を基に、バナナを追加することが適当とする報告書をまとめていた。
 厚労省は食品メーカーなどに「奨励品目」を可能な限り表示するよう求めているが、消費者が判断しやすいように「奨励品目を使っていません」といった表示も促すことにしている。
(共同通信)

バナナのアレルギー表示(特定原材料に準ずるもの)が正式に決定しました。
1年程度の周知期間を挟んで実施との事ですので、来年初めくらいには店頭でもバナナの表示がある商品を見ることができるかもしれません。
ただ奨励品目(特定原材料に準ずるもの)って、表示しなくても罰則とかないんですよね・・・
大手メーカーは、義務表示(特定原材料)と奨励表示(特定原材料に準ずるもの)の25品目で表示すると思うのですが、義務表示品目だけ表示しているのか、奨励表示品目も表示しているのか判らないのがなぁ。
その為に、奨励品目を使っていませんって表示が認められたのですが、どこまで一般に浸透するかは??です。

November 12, 2004

食事後の運動でアレルギー反応

小中高校生の1万人に1人 食事後の運動でアレルギー

特定の食品を食べた後に運動をすることで起きる急激なアレルギー「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」が、小、中、高校生の1万人に1人程度の割合で発生していることが、横浜市立大の相原雄幸助教授(小児科学)らの11日までの調査で分かった。
 最初の発症は10代前半が多いが、正確に診断されないまま発症を繰り返すケースもある。相原助教授は「再発防止が肝心。病気の存在を広く知ってもらうことが必要だ」と話している。
 食物依存性運動誘発アナフィラキシーは、全身のじんましんや顔面の腫れ、呼吸困難や血圧低下、意識障害が特徴。運動により、食品中の抗原の吸収が活発になることなどが原因とされる。重症例も多く、そばを食べた後に水泳をして死亡した例がある。
(共同通信)

このようなケースがあるって初めて知りました。

食物依存性運動誘発アナフィラキシー
上記リンク先に症状や原因になる食品についての解説があります。

November 04, 2004

ヤギ乳でも乳アレルギーの可能性が

ヤギ乳にもアレルギー物質 牛乳の患者に発症可能性

牛乳に含まれるアレルギー物質がヤギや綿羊の乳にもあり、牛乳アレルギー患者の血清が反応することが、国立成育医療センターの松本健治室長と田中和子非常勤研究員らの四日までの研究で分かった。個人差はあるが、牛乳アレルギーの人がヤギ乳や綿羊乳で発症する可能性があることを示しているという。
 食品衛生法に基づく食品表示制度では、牛乳以外の乳は表示の必要がない。田中さんらは「牛乳アレルギーだと一切の乳製品を口にしない人が多いが、表示がないと、気付かずにヤギ乳などの入った食品を食べる危険もある。安全のため表示すべきだ」としている。
 牛乳アレルギー患者の乳幼児ら六十人から採血し、血液中の抗体とヤギ乳、綿羊乳の反応を調査。牛乳への反応が強いほどヤギ乳などへの反応は強いことが分かった。
(共同通信)

強い乳アレルギーを持っている方は、実験の結果から判断すると、万が一を考えてヤギ乳も摂らない方が良いみたいですね。
あまりヤギ乳を使った製品って見ませんが、今のところアレルギー表示の対象外なので、加工食品や調味料だと表示から判断出来ないですね。
今後アレルギー表示の乳の対象に追加されるのでしょうか?

August 03, 2004

小麦を使用していないビスケットでアレルギー

「小麦不使用」実際は使用 男児がアレルギー発症

「小麦を使用していない」と表示されたビスケットを食べた福井県に住む小麦アレルギーの男児(3つ)が7月中旬、呼吸困難や発疹(ほっしん)などを発症し、ビスケットの原材料に小麦が含まれていたことが2日、福井県から通報を受けた東京都練馬区の調査で分かった。
 練馬区は2日、販売元の自然食品販売会社「中田物産」(練馬区)に回収を指導し、購入者に注意を呼び掛けた。
 男児は既に回復しているという。
 都福祉保健局によると、商品名は「アマランスプレーンビスコット」。小麦が食べられない人用に利用される南米原産の穀物アマランスを原材料としていたが、一緒に使われていた粉末の天然酵母に小麦粉が使われていた。天然酵母には小麦の使用が表示されているが、以前はなかったといい、中田物産は表示が変わったことを見落としたと説明している。
 本社のほか、福井県内の薬局や自然食品店3カ所でも販売。回収の対象は計143袋で、うち35袋は既に回収した。練馬区は、同社が販売しているほかの菓子類にも同様のケースがないか調べている。
(SankeiWeb)

粉末の天然酵母に小麦が使用されていたため、アレルギー症状が出たそうです。
原材料の仕様変更は良くあることなのですが、アレルギー物質に変更がある場合は事前に報告すること、報告せず変更して事故になった場合は費用を全額保障させる位の事を取り交わしておかないと危ないと言われています。
また製造会社の入荷時のチェック体制が悪かったのも原因ですね。
ともあれ、回復したとの事で良かったです。

July 20, 2004

食物アレルギーってなんだろう

食物アレルギーとは、特定の食物に対して体の防衛機能が過敏な反応をしてしまい、様々なアレルギー症状を起こすことをいいます。

体の中に異物(抗原)が入ってくるとこれに対して防衛しようとする働きにより、抗体がつくられます。
異物(抗原)の侵入に対して、この抗体がよい方に働けば、病気の発症を抑え免疫がつくれれます。
しかし、アレルギー体質をもっている人の場合、抗原の侵入に対して過敏な反応をしてしまう場合があります。
症状としては、血圧低下、呼吸困難又は意識障害等、様々なアレルギー症状が起こります。
このアレルギーの原因となる抗原を特にアレルゲンといいます。
花粉症は杉などの花粉を抗原(アレルゲン)としたアレルギー症状ですが、特定の食物を食べることによって起こるアレルギー症状を食物アレルギーと呼びます。

Continue reading "食物アレルギーってなんだろう" »

July 07, 2004

ごまのアレルギー表示も検討中か?

平成16年6月23日に行われた食品の表示に関する共同会議

アレルギー物質を含む食品に関する表示についての検討報告書(案)が厚生労働省のホームページで公開されていました。

まだ案って事ですので、まだどのような決定稿になるかは判りませんが、興味深い話しもあったのでじっくりと読んでみました。

で、一番の注目はこの部分でしょう。

(まとめ) ○  以上の検討の結果、特定原材料(義務表示5品目)については、引き続き維持すべきである。また、推奨品目については、制度導入以降3年間しか経過していないことも踏まえ、現在の19品目を引き続き維持するとともに、新たに、 (案1)  「バナナ」及び「ごま」を追加することが相当である。 (案2)  「バナナ」を追加することが相当である。  なお、引き続き調査研究や状況把握に努めるべきである。

案1、案2に名前があることから、バナナが推奨品目に加わるのはほぼ決定と思われますが、
案1に「ごま」の追加という文が確認できます。


ごまについては、表示対象品目の見直しの項目において

○  「ごま」については、前回の調査において発症数が認められなかったが、今村らの報告における発症数では、上位(第6位)に位置づけられた。今村らの報告は患者及びその家族等を対象としたレトロスペクティブな調査であるため、記憶バイアス等が介在している可能性が否定できないが (案1)  「今回の調査」においても一定の発症数が認められた。 (案2)  さらなる調査を積み重ねることが必要である。

上記のような形になっていますので、
(案1) 「今回の調査」においても一定の発症数が認められた。って方の案が採用された場合、
ごまもアレルギー表示、推奨品目になると考えて良さそうです。

果たしてどのような判断がされるのでしょうか?

7月18日追加
第17回「食品の表示に関する共同会議」の議事概要が公開されていました。
それによると


座長:  4(1)では、(案2)バナナについては推奨品目とし、たこ、まぐろ、ごまのようなものは、引き続き調査研究や状況把握に努める。
えびについては詳細な検討を開始する。

という事でほぼ決定した模様です。
ただ、7月23日の会議に最終的な報告書(案)が出るとの事なので、また何か違った話が出てくるかもしれません。

June 25, 2004

お米はなぜアレルギー表示されなかったのか?

お米はなぜアレルギー表示されなかったのか?
ちょっと不思議だったので調べてみました。

その結果、厚生労働省の中から以下の文章を見つけました。(残念ながら最新の6月23日のは見つからなかった)
第16回「食品の表示に関する共同会議」の議事概要(平成16年5月31日(月))

委員:  前回調査ではコメがあがっていたのが印象深かったが、今回はあがっていないが。 説明者:  即時型アレルギーに限定すれば、コメのアレルギーは今回のように大変少なくなる。患者さんを対象にした調査では食べて数時間以上たったような即時型でない食物アレルギーを、コメのアレルギーとしている方もいる。それが本当にコメのアレルギーかどうかを証明するのは難しい。一定期間食べないようにし、少しずつ食べて症状がでるかを見なくてはならない。即時型アレルギーという観点では小麦などと同じ穀物でありながらコメは非常にアレルギーを起こしにくい食品であるといえる。 委員:  アレルギーでも即時型ではない遅延型があるようだが、その比率は。 説明者:  即時型は実際によくわかっている食物アレルギーのメカニズムである。しかし、遅延型は未解明な部分が多い。従って比率は、医師によって異なってしまう。私の施設では、遅延型はかなり少ない。 座長:  アレルギーの診断は難しいようだ。医療側では即時型のみを、患者側から見ると遅延型を含めており、認識のずれがあるかもしれない。

簡単に言えば、米を食べてから数時間後に起こる症状が、米のアレルギーと証明するのが難しいから調査対象から外れたって事のようです。でも、実際に米を食べて数時間後に具合が悪くなる方もいるようですし、今後そのような方も安心して食べられるような表示になるといいですね。生協などでは、米の表示を自主的に取り入れているようですし。

他にも、エビを義務表示にすべきではという話などもあるので、興味のある方は読んでみてください。
(議事録なので、読みにくいし、わかりにくい点も多いですが・・・)

より以前の記事一覧