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March 2011

March 29, 2011

放射性物質の暫定基準ってどうなのか?

放射性物質の暫定基準ってどうなのか?

いくつか不明確だった情報が出てきました。

まず野菜などの検査方法
当初の報道などでは、野菜を洗浄する事で放射性物質が減るという解説者などの説明がありましたが、洗浄後に測定した数値であることが判明しました。
洗って放射性物質が落ちて数分の一に減って、なおこの値ということになります。

暫定基準値が厳しすぎるため、数値を見直して欲しいという話
内閣府の食品安全委員会で検討した結果、ヨウ素131について世界保健機関(WHO)が示した年間50ミリシーベルトを制限値とするべきとの見解を指示し数値の緩和をしないことが決まりました。
放射性セシウムについては、意見がわれて結論が出なかったようですが・・・
放射性物質を取り続けて微量の内部被爆をし続けるなんて前例がほとんどないので難しいのでしょうね。
ちなみに、チェルノブイリによる食品汚染の時は、放射性セシウム134と137の合計が370 Bq/kgで輸入不可という基準でした。

そして暫定基準値について今頃言うか!!という話題が・・・
“暫定基準 説明が不十分”nhk

福島県産などの一部の野菜から国の暫定基準を超える放射性物質が検出された問題で、政府は、これまでこの暫定基準は一生食べ続けた場合の数値と説明してきましたが、実際には放射性物質が次第に減少することを前提とした一時的なものであることが分かりました。

暫定基準の基となった指標を作成した原子力安全委員会の元委員の方が、「あくまで放射性物質が一度だけ放出されて、次第に減少していくことを前提とした一時的な指標」であるって暴露したという話なのです・・・

「放射線の健康被害ほぼない」-国立がん研究センターが見解

また、水道水や農作物についても、「摂取制限の指標は、十分過ぎるほど安全と言えるレベル」と指摘。汚染されたと考えられる食物も、放射性物質の半減期(ヨウ素131は約8日、セシウム134は約2年)を考えた保存や水洗いで十分に利用可能だとした。

この暫定基準値については、自分のまわりの人でも色々な考えの人が居て、結構混乱しています。
ある人はネギは規制対象に入っていないから大丈夫だろう。安く売っていてラッキーいっぱい買ったという人が居れば、関東方面は微量でも放射性物質がついている可能性が高いから、他の地方のものを高くても選ぶなど、さまざまです。

自分としては、放射性物質はチリのように舞い上がり風にのって、海、山、畑、町わけ隔てなく降り注ぎ、雨が降れば大気中の放射性物質も一緒に地上に落ち、川→水道、土を汚染するものだと考えていますので、ほうれん草がダメで、葉ネギはOKってのはありえないと思っています。
放射性物質は無いのが当然!!この位の量なら大丈夫と言われても、実際にデータに基づいた安全だ!という根拠が薄い今の状況では、他に食べるものがあるなら安いからといった理由で放射性物質が検出されている土地のものを購入する必要は無いと考えています。特に小さなお子さんの居る家庭では、長い目で見るとどう影響があるのか判断出来ない(何かあっても因果関係を立証するのは困難だろうし)ので注意するべきだろうと思います。
これを風評被害だと言われる方も居るかと思いますが、詳しい放射能汚染のデータが公開されない以上仕方が無いと思います。国は単純に福島県の何々が出荷制限とかいうだけじゃなく、どこの市町村がどれだけ汚染されていて、どこが酷くて、どこが大丈夫なのかをしっかりと公表して欲しいと思います。


March 24, 2011

食品の放射性物質の危険性は?

診療放射線技師の方とお話する機会があったので、食品の放射性物質の危険性について聞いて見ました。

ネットでも様々な意見があるので混乱している方も多いかと思いますが、こんな考え方も有るのかと言う判断材料になればと思います。

まずよく判らない、ベクレル/キログラムという単位
ベクレルだけだと極微量でそんなに神経質になる事はないとの事
放射性医薬品だとキロベクレル(ベクレルの1000倍)やメガベクレル(ベクレルの100万倍)の物も有るからね。と言われました。

そして今回問題になっている放射性ヨウ素131は、半減期が8日なので、8日で1/2、さらに8日で1/4と減っていくので、そんなに心配するほどでも無いそうです。
また、セシウムについては、体外に排出されるから大丈夫だよ。
心配しすぎだと言われてしまいました。

普段、放射線などに関わった仕事をしている方の言葉ですので、少しは安心出来たかな?と自分では思っています。
ただ暫定基準値は、半減期なども考慮して設定されている値ですので、噂に惑わされずに、冷静にリスクのあるものを見極める必要がありそうです。


水道水の放射性ヨウ素

東京都の水道水からも放射性ヨウ素(ヨウ素131)が検出され問題となっています。

食品衛生法に基づく乳児の飲用に関する暫定的な指標値
100Bq/キログラム

原子力安全委員会が定めた飲食物摂取制限に関する指標値
300Bq/キログラム

乳児の場合、特に成長が活発であることから、放射線によるDNAの短期的な損傷からも影響をうけやすいため基準が厳しくなっています。
本当に必要な方へ必要なものが届くように、マスコミもどうして乳児の基準が厳しいのかしっかり説明するなどして欲しいと思います。

ペットボトルで粉ミルクを作るときには、硬水のミネラルウォーターを避け、ミネラルの少ないものを選ぶ。
一度沸騰させて冷まして使うなどの対応が良いようです。
硬水を使用するとお腹をこわしたりします。

粉ミルクに使える水の目安
硬度:60以下
pH:6~8
Mg(マグネシウム):30mg/L以下
Na(ナトリウム):42mg/L以下
Ca(カルシウム):285mg/L以下
K(カリウム):367mg/L以下

March 23, 2011

11品目の野菜から放射性物質

福島県、茨城県で生産された11品目の野菜から放射性物質が検出されました。

国の暫定基準値を超える放射性物質が検出された品目
福島県
茎立菜(くきたちな)82000Bq/kg
信夫冬菜(しのぶふゆな)28000Bq/kg
山東菜(さんとうな)24000Bq/kg
ブロッコリー13900Bq/kg
キャベツ、小松菜、かぶ、ちじれ菜、アブラナ、紅菜苔(こうさいたい)
茨城県
パセリ

原子力災害対策特別措置法に基づく措置として、21日に福島県、茨城県、栃木県、群馬県のほうれん草とカキナ、福島県生産の原乳に対し出荷を控えるよう指示が出ていましたが、福島県産の小松菜、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、カブなど茨城県産の原乳、パセリの出荷についても控えるよう指示が出ました。

原子力災害対策特別措置法

第20条  
3  前項の規定によるもののほか、原子力災害対策本部長は、当該原子力災害対策本部の緊急事態応急対策実施区域における緊急事態応急対策を的確かつ迅速に実施するため特に必要があると認めるときは、その必要な限度において、関係指定行政機関の長及び関係指定地方行政機関の長並びに前条の規定により権限を委任された当該指定行政機関の職員及び当該指定地方行政機関の職員、地方公共団体の長その他の執行機関、指定公共機関及び指定地方公共機関並びに原子力事業者に対し、必要な指示をすることができる。

野菜については類似した野菜も摂取を控えるべきと摂取制限が出ています。
福島県産
非結球性葉菜類(ホウレンソウ、コマツナ、チンゲンサイ、カキナ、サニーレタス、クキタチナ、シノブフユナ、サントウナ、コマツナ、チジレナ、コウサイタイなど)
結球性葉菜類(キャベツ、ハクサイ、レタスなど)
アブラナ科の花蕾類(ブロッコリー、カリフラワーなど)

原子力発電所から飛来した放射性物質が畑の野菜に付着したのが原因ですので、同じ場所で作っているものだと同じ程度の放射性物質が付着すると考えられます。
土の中の根菜類から検出されるようになるのは、もう少し後からと思われます。
検出されたパセリはハウス栽培品でしたので、換気扇などで外気が入る=放射性物質が入るという状況になっていると考えられますね。
今回、最初にほうれん草から検出されたのは、ちょうど北関東がほうれん草の収穫時期で、たまたまあったものを検査したという話です。

March 19, 2011

農産物から放射性物質

農産物から基準を超える放射性物質が検出されたとの報道がありました。

目視や通常の検査では判らないのが困りものです。

3月17日付厚生労働省プレスリリースが発表された時点で、出てくるだろうなぁという予感はありましたが・・・
↓ ↓ ↓
放射能汚染された食品の取り扱いについて(福島原子力発電所事故関連)

平成23年3月11日に発生した東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故により、周辺環境から放射能が検出されています。このため、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もって国民の健康の保護を図ることを目的とする食品衛生法の観点から、当分の間、原子力安全委員会により示された「飲食物摂取制限に関する指標」を暫定規制値とし、これを上回る食品については食品衛生法第6条第2号に当たるものとして食用に供されることないよう対応することとし、別紙のとおり各自治体に通知しました。

暫定規制値はコチラに公開されています。
放射能汚染された食品の取り扱いについてPDF

緊急時における食品の放射能測定マニュアル

指標となっている核種は、放射性ヨウ素、放射性セシウム、ウラン、プルトニウム及び超ウラン元素のアルファ核種となっています。

単位のBq/kgなんて見たことも聞いたことも無いし、わけ判らないし・・・と検索した結果、比較的判りやすいホームページがありました。
文部科学省原子力安全課が作成したQ&Aです。

Q.11 どのようなときに、飲食物摂取制限はなされるのですか?

放射性物質を含む飲食物の摂取に伴う地域住民の内部被ばくを防止するために、特定の飲料水や農畜産物の飲食や集出荷を制限したりする措置を飲食物摂取制限といいます。
 緊急時において周辺住民が放射線により被ばくする可能性がある主な経路としては、原子力施設から放出された中性子線やガンマ線、希ガスなどによる外部全身被ばく、放射性物質を呼吸により体の内部に取り込むことによる内部被ばく、及び放射性物質により汚染された飲食物を摂取することによる内部被ばくの3経路があり、この3番目の経路による被ばくを防止するために飲食物摂取制限の措置がとられます。実際には、緊急時環境放射線モニタリングによる詳細な調査結果に基づき、原子力安全委員会により示された指標値(表参照)を超える飲食物が見つかった場合に、災害対策本部は摂取制限の実施を検討します。もちろん、この制限措置が出されたからといって屋内に保存してある食品まで食べられなくなる訳ではありません。
 また、必要があれば一般の災害と同様に災害対策本部において代替食品の調達・供給という措置がとられます。
従って、災害対策本部からの広報内容に注意し、指示に従うことが重要です。

Bq/kgは、1キログラムあたり1ベクトルという単位とのことです。
1ベクトルについて調べて見ると、1秒間に1個の放射線が放出されることを意味するようです。

300Bq/kgということは、1キログラムあたり、1秒間に300個の放射線が放出されるってことで良いのかな?

 

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