イトーヨーカ堂が輸入したうなぎ蒲焼が、輸入元が改ざんされて販売されていたことが判明しました。
この事件、2005年の中国産うなぎからマラカイトグリーンが検出された事件がきっかけとなっています。
中国産養殖鰻でマラカイトグリーンの検査を実施
ちなみにこの時、海外(韓国)では既に中国産うなぎからマラカイトグリーンが検出され問題となっていたのに、日本が検査を実施するようになったのは、一番うなぎが売れる土用の丑の日が終わった数日後でした。
中国産うなぎ蒲焼が敬遠され売れ残ったうなぎを、2006年に水産物卸売業「高山シーフード」(東京都三鷹市)に食品商社日洋を仲介して転売(イトーヨーカ堂が2003年9月から2005年7月にかけて輸入したうなぎと言われており、その量は1億円分とも・・・)
イトーヨーカ堂が輸入した物であると判ることを嫌がっていたようで、数十トン分を高山シーフードの箱に入れ替えたのが、輸入元を偽装したとして食品衛生法違反などの疑いがあります。
一部の報道では、箱の入れ替えはイトーヨーカ堂の元社員が高山シーフードに依頼したとか、高山シーフードが日洋から在庫を引き取る際に、本来の輸入元がイトーヨーカ堂であることを伏せることを文書で取り交わしており、その文章は県警に押収されたなんて話もあります。
今回の事件が発覚したきっかけは、ヤマト・フーズの賞味期限偽装で、2009年に中国産冷凍うなぎかば焼きの賞味期限を、07年5月26日から09年11月23日と偽った表示を付けて出荷したのが判明し、保健所の検査でマラカイトグリーンが検出されたという事件です。
賞味期限が偽装された空き箱がゴミ集積所に捨ててあったことから判明しました。
セブン&アイ・ホールディングスの広報が、いちいちマスコミに対してコメントするのが嫌な感じですね。少しでも株価が下がらないように必死なんでしょうが・・・
当社としては改ざんを依頼したわけではなく、転売後についてはコメントしようがない。
マラカイトグリーンの問題が報道され、中国産うなぎの需要が落ちて在庫がだぶついた
輸入元の偽装については指示した者がいないことは社内調査で確認した
県警の事実関係の解明に全面的に協力している。輸入に関し、一切法令に反する行為は行っていない
逮捕者が6人も出るという状況になりましたが、次の焦点はイトーヨーカ堂が会社として食品衛生法違反にかかわっていたかでしょうか?
家宅捜査され、元食品事業部海外担当マネジャーとその部下だった現社員が逮捕されたイトーヨーカ堂
イトーヨーカ堂自らが店頭で販売する目的で輸入したもの1億円分を外部に売る。普通ありえないようなシチュエーション(通常だったらスーパーで特売品として売るでしょう)ですし、金額も金額ですし、上層部もそれなりに知っていたんじゃないかと疑ってしまいます。
セブン&アイ・ホールディングスの広報は、マラカイトグリーンの自主検査で検出されなかったとコメントしていますが、実は陽性で、特売品として自分の所で売って問題が起きるのを恐れたんじゃないかとか・・・
食品衛生法の罰則では、個人だと2年以下の懲役又は200万円以下の罰金ですが、法人ですと1億円以下の罰金となります。