鳥インフルエンザを中国の渡り鳥が拡散させる?
病原性の強い鳥インフルエンザウイルス「H5N1型」に感染した中国の渡り鳥が、この秋にも世界各地へ飛んでウイルスを広げる可能性があるとして、英「ネイチャー」と米「サイエンス」(電子版)の二つの科学誌が注意を促す論文を7日、掲載した。中国西部で最近、このウイルスが渡り鳥の間で流行していたことが確認されたため。ウイルスはマウスへの感染実験で高い病原性を示しており、人間にも同様の可能性があるという。 ネイチャーには米と香港の合同チームが、サイエンスには中国のチームが論文を発表した。 両論文によると、ガンやカモメなどの渡り鳥が多く集まる繁殖地、中国西部の青海湖で、4月30日に流行が確認された。5月20日までに1500羽が死んだ。 ガンなどがこのウイルスに感染した例は過去にもあったが、ほとんどが養鶏場の近くなどに限られ、鶏などから移ったとも考えられた。渡り鳥の間での流行は確認されていなかった。 またこれまで、野生の水鳥は抵抗力が強く、H5N1型ウイルスに感染しても発病しないと考えられていた。 今回のウイルスの遺伝子を調べると、二つの異なるH5N1型ウイルスの遺伝子が混ざり合ってできた、新しいウイルスだと分かった。 ネイチャーの論文は、ウイルスが、感染しても発病しない鳥に運ばれる可能性を指摘。「9月には渡り鳥がミャンマーやインドへ南下する。渡りの道筋に沿って欧州まで広がることもあり得る」と訴える。 サイエンスの論文も「世界的脅威になる可能性がある。青海湖は東南アジア、シベリア、豪州から渡り鳥が集まる場所だからだ」と結論づけている。 鳥取大の大槻公一教授(獣医微生物学)は「ウイルスは増殖するたびに形を変える。水鳥が大量に死んだ珍しいケースで、病原性が非常に高いといえるだろう。日本も警戒する必要がある」と話している。 「H5N1」は昨年、京都など4カ所で発生した鳥インフルエンザと同じ型。ベトナムやタイなどでは人間にも感染し死者も出ている。ただ、青海湖のウイルスは、ベトナムなどのウイルスとは異なるという。【下桐実雅子】 (毎日新聞)以前から渡り鳥によって鳥インフルエンザが広まる可能性は指摘されていましたが、水鳥の中で感染が起こったこと、新しいウイルスが発生していることなど、新しく判明した事が色々あります。
July 9, 2005 in 鳥インフルエンザ関連 | Permalink
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