デジタル一眼レフカメラによる飛行機撮影(小型ジェット機編)
長々と続いているデジタル一眼レフカメラによる飛行機撮影シリーズです。
今回は、小型ジェット機(主に軍用機・戦闘機)の写真を撮る方法です。
まずは、戦闘機の飛行がどれほど早いのかをF-16のデモフライトで紹介します。
岩国フレンドシップデー PACAF F-16デモチーム
EOS40D EF300F4LIS+1.4エクステンダー
絞り優先でF8固定、露出補正+0.3
撮影日時 2009/05/05 13:44:17
F-16のスピードは、時速600~800キロって所でしょうか?
そこそこの大きさに見えてきてから撮影を開始し、通り過ぎるまでで約7秒程となります。
撮影の手順としては、あらかじめAFモード、ドライブモード、露出補正の量などを決めておき、飛行機が近づいてきたらカメラを構えて、ファインダーの中にとらえる、ピントを合わせる、シャッター速度、絞りを再チェック、手ぶれ&被写体ぶれに気を付けながらオートフォーカスの測距点から飛行機が外れないように追いかけていき、気に入った構図でシャッターを押す、追いかかける、シャッターを押す、という作業の繰り返しとなります。
まずはキチンと写っている事が第一です。
特に時速数百キロで飛び回る飛行機を撮ろうとした場合、慣れないとファインダーの中にとらえるだけでも大変です。更に手ぶれ&被写体ぶれ、ピンボケ、機体の一部がはみ出すなど様々な事を、僅かな時間で判断する必要が出てきます。
順番に対処法を紹介します。
被写体をファインダーにとらえる
標準レンズなら少し位ずれてもファインダーに写りますが、望遠レンズのように写る範囲が非常に狭いレンズとなると、ちょっとずれただけでも、目的となる被写体がファインダーに写りません。
慣れるまでは、目だけで追おうとせず、体ごと動かして真っ直ぐ見上げた目線の先にが来るようにして、目線と被写体の間にカメラを入れるという感じにすると捕らえやすくなると思います。
ズームレンズの場合なら、ワイド側で被写体を入れて、少しずつズームしてテレ側にする方法もあります。
あとは、慣れでしょうね。ちょっと離れた電柱などを目印にして素早く出来るように練習するのもありです。
手ぶれ&被写体ぶれ
手ぶれはシャッターを押した時に体が動いてしまい、撮影した画像がぶれてしまう現象です。防ぐ方法は、以前の記事で紹介した持ち方やシャッターボタンの押し方などを意識するとか、手ぶれ補正機能付きのレンズを使う、シャッター速度を早くするなどがあります。
動かない建物などを撮影するのでしたら、三脚を使用してカメラを固定してしまう方法が有効ですが、飛行機には役にたちません。
被写体ぶれは、シャッターを押した時に撮影の対象とした物が動いてしまい、撮影した画像がぶれてしまう現象です。防ぐ方法は、撮影の対象とした物が動くのに合わせてカメラを動かし、常に画面の同じところに同じ物が見えるようにする。流し撮りに対応した手ぶれ補正機能付きのレンズを使う、シャッター速度を早くするなどがあります。被写体ぶれを防ぐテクニックは、そのまま流し撮りやヘリコプターなどの撮影にも応用できますので、上手になると表現の巾が広がります。
被写体ぶれの例
C-17の手前を通ったT-4が被写体ぶれとなっています。
F-16のデモは、ハイスピードローパスで時速1000キロ近くを出すなど、国内では最もスピードの早い部類になりますので、1/1000秒のシャッター速度でも厳しい場面が多いのですが、それよりも早いシャッター速度(1/1600、1/2000)で撮るようにすると失敗は減ると思います。
ただ、単純にシャッター速度を早くすれば全て上手くいく訳ではなく、シャッター速度を早くする為に、絞りを開けて撮影するとレンズによっては画像周辺の減光が気になったり、ピントがあう範囲が狭くなってぴんぼけが増える、ISO感度をあげればノイズが増えると、一長一短があるので自分が納得できる組み合わせをいかに見つけるかが上達への道となります。
ニコン、キヤノンの中級機以下の機種の場合、撮影目的にあった設定に自動的にしてくれるモードがありますので、慣れない内はそれを利用します。
ニコンの場合シーンモード(スポーツモード)、キヤノンの場合簡単撮影ソーン(スポーツ)
これによって撮影時のシャッター速度がある程度早くなりますので、手ぶれ&被写体ぶれの防止に役立ちます。
天候が曇りの場合や、朝夕の暗い時間帯ですと光量が足らずシャッタースピードが遅くなる場合がありますので、感度設定でISOの数値を400~800などに上げて対応します。(新しい機種ではISOも自動で設定してくれます。)
スポーツモード等は、どちらかといえば運動会などを想定していますが、それでもそこそこ撮れると思います。
大切なのは、自分が上手に撮れたなと感じた写真の撮影データを確認することです。
ピンボケ
ピントを合わせるオートフォーカスのモードも動体撮影にあった設定となります。ニコンの場合AF-C(コンティニュアスAFサーボ)、キヤノンの場合AI SERVO(AIサーボAF)など、更に連写が出来る設定にしてください。(スポーツモードなどでは、自動的にこのような設定になると思いますが、再確認します。)
自分は、測距点中央1点を基本にしマルチコントローラーダイレクトで選択する使い方をしていますが、自動選択でもある程度は問題ないと思います。
測距点から飛行機が外れてしまうとピンボケになってしまいます。
機体の一部がはみ出すのも失敗です。
失敗例
ただ機体全部が写る=迫力不足とも考えられるので、時にはズバッと機体の一部をアップで切り取るのもカッコよかったりします。
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